マスからニッチ。そしてニッチからマスへ。#02
今日は、インターネットの普及によって激変した環境について、整理していきます。
特に日本の産業、経済を支えている自動車や電化製品といったハードウェア(製品) を売る市場環境、開発環境について考えていきます。
インターネットが自由に使える世代は、必ずネットで検索し比較してから、ハードを購入するようになりました。また、近年SNS、ブログで話題になったら、ちょっと手をのばすといったように、多様な情報リソースからハードの知識を得てから購入します。
簡単にネットで比較できるので、デザイン✕性能✕価格の分だけ、価値観(好み)が多様化され、それに伴ってマス市場がなくなりました。ネット世代に対するセールス、マーケティングのポイントが変わったのです。昔のようにテレビ媒体を使った宣伝広告だけで売れる時代ではなくなりました。
【インターネットの普及によって影響を受けた環境】
➡ネットで簡単に比較できるようになった
➡デザイン✕性能✕価格の分だけ、価値観が多様化
➡マス市場は存在しなくなった
➡逆に多様化が進んだため、消費者は選ぶことが出来なくなった。
➡ターゲット(消費者)を絞った提案型セールスが登場し流行っている
➡マスからニッチへ
【大手メーカーとベンチャーとの対比】
大手メーカーとベンチャーの違いは大きく分けて、以下の3つ。
固定経費(人件費、設備維持費、開発費、広告宣伝費、税金)
大手メーカーは、従業員数が多いため、固定経費が莫大。ベンチャーは少数なので、固定経費も安く済む。
ターゲットとする市場規模
大手メーカーは経費が莫大なので、マス市場を狙うしかない。それに対して、ベンチャーは経費が少ない、というよりも元々資金がないので、ニッチ市場しか狙えない。
ハードの開発コンセプト
マス市場を狙わざる得ないので、万人受けする多機能でかつ、ある程度高機能なハードを作らざる負えないので、どうしても高価格化する。飛び抜けた機能がないため、他メーカーに真似されやすい。性能差はないので低価格化競争に陥りやすい。それに対して、ニッチ市場でよいベンチャーは、ある機能に特化してハードを作ることで、ある程度価格を抑えることができる。特化しているので真似されにくい。よって、コンセプト(アイデア)次第で、ニッチ市場を開拓できる。
以上より、現環境にマッチしているベンチャーが元気なのは頷けますよね。そして、SNSやブログ、口コミの規模の拡大は加速するので、今後のセールス、マーケティングの進化によっては、ニッチからマスへの可能性を十二分に秘めています。
最後に京セラ、KDDIを創業した稲盛 和夫氏が提唱するアメーバ経営を紹介しておきます。これこそが、大手メーカーとベンチャーの強みを持った経営手法であると考えるので、興味がある方は是非読んでみてください。
では明日はネットがシニア世代に与えた影響について考えてみましょう。それでは、お楽しみに!!